ごあいさつ

日本構想学会・再起動

 今世紀の始まりの年、日本構想学会という学会が生まれました。新世紀を迎えるにあたりさまざまに描かれ、かたちになされていく構想という営み自体を対象にし、それを学び、研究、論究しあうことで構想そのものに磨きをかけ、そこにいわゆる構想力といわれる力があるのだとすれば、その性質にも迫ることによって、その力の涵養に資する機会形成もしていこう。そうした欲ばりな企図のもと、主として若い力と情熱を支えに成立した場であり、その活動を十年つづけました。

 およそなんであれ十年という期間は再考をうながす節目といえましょう。構想学会でもその節を迎えたとき、さてこの先をどうするかという問いが生じました。そしてその問いがあらわれた以上、一旦、立ち止まる必要があると判断できました。その2010年という年は日米ともに民主党政権下でオバマ、鳩山-管と移行した年、大震災にみまわれる前年で、世の中には緩い空気が漂っていました。ときの首相が普天間を本土にもっていくと語り得たくらいに。

 それから早15年が過ぎました。新世紀ということばはすでに古語となり、昭和世代にとって未来の標語でもあった21世紀はもう四半世紀が経過しました。つまりは日本構想学会の設立から25年が過ぎたことになります。かつて学会運営に積極的にかかわった若い力はそれぞれにわが子を育てる世代となり、その営みをつうじてこの世のゆく方を案じる段となりました。そしてもう一度、あの頃のこころを思い起こすときになりました。咢堂翁の「昨日までは人生の序幕、本舞台は常に将来」という喝声も聞こえてきます。「そうか、あの十年は序幕だった。これからが本舞台」。確かに今はこれまで以上に社会の諸相において確かな構想力とそれに依拠した構想が、かつて以上に要請されているように思われます。2025年、どうやら日本構想学会を再起動するときが来たようです。

 ただし、これがかつての単なる再起動ではなく新生の意を宿すことを強調したく思います。かつて日本構想学会は構想を対象にしたわが国の学会というスタンスをとりました。しかし今般は時代の要請といえようこの日本を構想する学会というポジションも意識し、この名、日本構想学会を駆動させていきたく思っています。いかがですか、みなさん。この場にいらしてご一緒に諸構想をめぐり交わしませんか。


再起動事務局世話人 西 京一(NISHI Kyoichi)



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