綜合学藝誌『構想』

 このいささか遣っつけ仕事のようなジャーナルの表紙デザイン。当綜合学藝誌『構想』の誇らしき顔です。実際のところ、本誌は電子ジャーナルですのであまり表紙の意味はないのですが、あえてこの顔を掲げたく、ここに飾っている次第です。

 というのも『構想』という名のジャーナルは、昭和時代の初期、あの戦時にまみれ言論統制の勢いが増すなかで、ひとつは文芸誌として、もうひとつはいまの文藝春秋や中央公論のようないわゆるオピニオン誌として、どちらも短い期間でしたが異なる出版社から相次いで一般市場に向けて刊行されていたという歴史があります。しかもたいへん興味深い事実として、両誌はジャンルも出版社も違うにもかかわらず、表紙のデザインがほとんど同じであったのです。このあたりのこと半田智久(2012)が『構想力と想像力』のなかで数ページ記していますので、ご関心のある方のために著者の許諾のもとその部分を参照できるようにしておきます。

 今となってはそこにどのような事情があったのかは定かではありませんが、物資ままならぬなか、思い先行で刊行された感が強烈で、しかもその思いが「構想」ということばにおいて通底することを伝えるかのようなこの無骨な意匠に惹かれ、またわたしたちのジャーナルも『構想』を名乗るからにはそれを継承せねばならんだろうということで、この表紙となっております。


綜合学藝誌『構想』のコンセプト/ポリシー

 通常、綜合学藝誌といえば専ら学術論文を載せますが、上記のような歴史を踏まえ、本誌がその継承を構想するとすれば、なんらかのかたちで「構想」にかかわる学術論文はむろんのこと、それに加えて同様の内容をもつ評論やルポルタージュ、エッセイ、インタピュー、コラム記事など、内容でいえば、たとえばさまざまな構想(まるで総合商社のごとく宇宙開発から健康朝食のレシピまで)の紹介や歴史などは典型的なコンテンツとなりましょう。さらにはそれ自体が「構想」の結果である短編小説や詩歌、俳句、川柳、楽譜、あるいは写真、イラストなど多様な文書・作品をも掲載する綜合誌をめざします。そうでもしないと、この「構想」なるものにはとても接近できそうにないと思われるからです。

 会員からの多様な作品を主体に、当学会編集部による作品、非会員からの作品も受け入れて編集しますので奮ってご投稿ください。


綜合学藝誌『構想』のスタイル

 逐次刊行のpdfファイル形式を基本とする電子ジャーナルで当ウェブ上に掲載します。最大の特徴は投稿・採択ごとに一作品ごとに逐次掲載していく点にあります。それらを一年単位でまとめ、巻とします。

 2025年度当学会再起動にあたり、当学会の『構想』誌は過去10年間10巻が刊行済みですので、本年度刊行分は11巻となります。


投稿募集

 投稿にあたってはジャンルを指定してください。現行の指定ジャンルは「論文」「研究論文(査読つき)」「論文」「資料」「ノート」「報告」「書評」「評論」「インタビュー」「ルポルタージュ」「対談記録」「計画書」「設計図」「レシピ」「短編小説」「旅行記」「エッセイ」「詩歌」「コラム」「俳句」「川柳」「楽譜」「写真」「イラスト」「動画」です。ただしこれらに制約されるわけではなく投稿者とのやりとりのなかで作品に応じてジャンルそのものは柔軟に増やしてまいります。

 投稿にあたっては投稿規程にしたがって制作してください。「研究論文(査読つき)」には研究論文投稿/執筆規程、その他の場合は一般記事の投稿/執筆規程があります。

 研究論文以外の作品は会員の場合、投稿・掲載は無料です。ただし、掲載にあたり例外的な経費を要するなどの場合は別です。

 投稿内容によっては本誌での扱え範囲を超え、掲載できない場合もあります。

 投稿先 / お問い合わせ

 日本構想学会事務局『構想』編集部 desk@jssk.work



『構想』アーカイブ

 以下は過去に本学会が刊行した『構想』アーカイブです。本学会当初10年間は『構想』のほかに査読つき論文のみを収録した『構想研究』を刊行したこともありました。どちらも形態は当初から電子ジャーナルでした。のちにこれは『構想』に統合しましたがここではそのアーカイブも載せました。なお、この当初10年間における『構想』はとくに綜合学藝誌という立場はとっておらず、学藝志向をもつやや緩やかな学会誌のスタイルをとっていました。

 本来、論文は時を経ても公開すべきものですが、本学会は途中15年間の休眠期間があり、その間に著者の方々の所在もつかみがたくなってしまいました。そのためこのアーカイブでは内容の再公開は避け、標題と著者名、掲載時の所属とページ数の情報だけを載せました。内容も含め論文全体のここでの公開に同意される方は、それぞれの著者からあらためて学会事務局desk@jssk.workまで、ぜひその旨のご連絡をください。お待ちしております。なお、この同意にもとづく公開論文は以下このページ上にpdfマークがついており、どなたでも無償で参照・入手できます。



『構想』第1巻,2002

 

高齢社会におけるライフスタイル創造型介護  荒川 創(宮城大学事業構想学部)p.1-11.


”統合”の構想から見た現代医療の諸相  小池弘人(群馬大学医学部応用検査学講座)p.12-14.


20世紀、日本の知は何を構想してきたか −構想の創生期 ;1900年から45年まで−  上田勝弘(神戸大学大学院文学研究科)p.15-21.


公共圏から交響圏への転換構想 —あらたなる公教育圏の可能性—  端田哲郎(NeoALEX社会構想研究院)p.22-27.


ホームスクールも認められる社会へ  日野公三(NPO法人日本ホームスクール支援協会)pp.28-33.


沖縄米軍基地跡地を利用した国際航空宇宙港構想に関する研究  高田尚樹(独立行政法人 産業技術総合研究所)pp34-42.


女子大再生論  〜生活文化サイバーアカデミー構想案〜  平原日出夫(実践女子大学)p.43-47.


NPO法人制度によるシンクタンク発展の可能性 — ある政策NPOの活動を通して —  日本構想学会2001年大会 ラウンドテーブル#1より 企画者 福田隆之(早稲田大学教育学部・政策過程研究機構) 発題者 折田裕幸(慶應義塾大学法学部・政策過程研究機構)、茂原純 (慶應義塾大学法学部・政策過程研究機構)、柏崎元斉(早稲田大学政治経済学部・政策過程研究機構)、廣飯一彦(慶應義塾大学文学部・政策過程研究機構)p.48-75.


戦略的ブランド構想  — ブランドは、企業をいかに構想しうるか 日本構想学会2001年大会 ラウンドテーブル#2より 企画者 南山宏之(株式会社AXHUM Consulting)発題者 山田敦郎(グラムコ株式会社)p.76-101.

    

相補代替医療アジア連合会(ASCAM)の構想 小池弘人(群馬大学医学部応用検査学講座)・David Hong Keun, Oh(ポチョンチョンムン大学代替医学大学院) p.102-103.


構想としての統合医療 日本構想学会2001年大会 ラウンドテーブル#3より 企画者 小池弘人(群馬大学医学部)発題者 上田至宏(関西鍼灸短期大学)・川嶋朗(東京女子医科大学)・小板橋喜久代(群馬大学医学部)・山下 仁(筑波技術短期大学附属診療所)・山本竜隆(聖マリアンナ医科大学) p.104-132.


ケアの視点から新しい社会のあり方を考える 企画者 佐藤修(株式会社コンセプトワークショップ)日本構想学会2001年大会 ラウンドテーブル#4より 発題者 池川清子(日本赤十字看護大学看護学部[現在:神戸市看護大学])・櫻田周三(慶応義塾大学総合政策学部) p.133-160.


喫煙行動における心理的作用の歴史と構想 加藤裕也(宮城大学事業構想学部) p.161-169..



『構想研究』第1巻,2002

 

沖縄県における宇宙港建設構想の提案 高田尚樹(独立行政法人 産業技術総合研究所 環境管理研究部門)p. 1-15.


構想概念の射程 想像のスベクトラムと2つの構想モード 半田智久(宮城大学大学院 事業構想学研究科)p. 16-30. 


地域大学のマーケティングと地域経営 海野進(中小企業診断士(富山県職員))p. 31-47.



『構想』第2巻,2003

 

[ コラム ]〈じょんぎ〉と〈マネー〉のあいだ 木村浩則(熊本大学教育学部)p. 1-2.


日本社会への2つの津波に乗って— この機会はいかなる構想の契機か 半田智久(学術NGO・PLAOS / 宮城大学事業構想学部)p.3-12. 


「統合医療」という構想の理解への歩み 小池弘人(群馬大学医学部応用検査学講座) p.13-16.


大いなる構想におけるペテン師の“魅惑”研究 : 構想実現のためにペテン師の“仕掛け”“技”の魅惑を身につける 若松立行(株式会社スペーストピア) p.17.


景観論争と構想計画−京都での展開 片方信也(日本福祉大学情報社会科学部)p.18-26.


[ interview ]構想の場、その出会いに期待 野田一夫(野田一夫事務所・日本構想学会理事) × 編集部 p.27-30.


[ interview ]『NPOサポートセンター』の構想 山岸秀雄(NPOサポートセンター代表・日本構想学会理事) × 編集部 p.31-42.


共生型産業社会形成下のエネルギーの研究 生嶋素久(宮城大学大学院 事業構想学研究科)p.43-53.


経営戦略における構想 西浦裕二(株式会社ローランド・ベルガー・アンド・パートナー・ジャパン・日本構想学会理事) p.54-62.


コミュニティと共通感覚の関係における可能性 荒川創(宮城大学大学院事業構想学研究科)p.63-64..



『構想研究』第2巻,2003

 

ポストモダンにおける構想の方向性: 枯れかじけた荒野に向けて(半田智久(学術NGO・PLAOS/ 宮城大学大学院 事業構想学研究科) p.1-17. 



『構想』第3巻,2004

 

教育行為の乗り越えに関する根拠と論点 : 最高学院への助走 半田智久・大村哲・猪岡武蔵・遠藤洋史・伊藤青児(最高学院構想研究会) p.1-20. 


グレートブックスへの接近からみえてきたビジョン 日本構想学会2003年大会ラウンドテーブル(最高学院構想研究会)p.21-46. 


コミュニティと共通感覚の関係における可能性 荒川創(地域文化創成社 爽風白露) p.47-62.


構想・地球環境アセスメント 生嶋素久(宮城大学 事業構想学部)  p.63-68.


セブンリベラルアーツ成立前史 : その淵源にみる 半田智久(静岡大学) p.69-75. 


変革の構想~その企画構想活動のジレンマ 加藤誠也(株式会社ダイナアーツ・インターディベロップメント 代表取締役)  p.76-81.


大学生男女の結婚観と結婚・子どもをもつことへの意識との関連について 太田麻美(宮城大学看護学部) p.82-83.


日韓共同構想を考える[日韓をつなぐ海底トンネル] 姜美愛(宮城大学事業構想学部)  p.84-85.


商店街の挑戦—「選挙」から「地震被災者支援」まで 高田育昌(特定非営利活動法人 政策過程研究機構)  p.86.


構想を語る著者たちは「構想」の意味をどのようにとらえているか 半田智久(学術NGO・PLAOS / 静岡大学大学教育センター) p.87-106. 



『構想』第4巻,2005


地域を「経営」する ーローカルマネジメントー 海野 進(中小企業診断士 : 富山県職員) p.1-8.


大学教育「改革」と〈ウニヴェルシタス〉の崩壊―地方A大学の事例にみる法人化後の「大学改革」のゆくえ― 木村浩則(熊本大学 教育学部) p.9-16.


いま確かな構想力にとってのグレートブックス 半田智久(日本構想学会グレートブックスセミナー実践研究会) p.17-21. 


異文化圏との構想の交換 〜 中国・広東省・広州市におけるプロジェクト開発の実践事例を通して〜 加藤誠也(株式会社ダイナアーツ・インターディベロップメント) p.22-25.


グリーンツーリズムの普及における情報提供のあり方を考える 姜 美愛(宮城大学事業構想学部) p.26-30.


産業クラスター地域発展の構想 生嶋素久(宮城大学) p.31-37.


リベラルアーツ七科の誕生をたどって — 始まりへの軌跡 半田智久(静岡大学) p.38-42. 



『構想』第5巻,2006

 

「構想」を書名にした新刊書の発行状況 半田智久(早稲田大学 先端科学・健康医療融合研究機構) p.1-4. 


プロジェクト発生の原理・誘発性の分析および新規創成デザインのためのフレームワーク 長 香奈恵 p. 5-10.


構想の具現化を阻むもの : 中国・広東省・広州市におけるプロジェクト実践プロセス事例から学ぶ プロジェクトマネジメント推進への一考察 加藤誠也(株式会社ダイナアーツ・インターディベロップメント 代表取締役) p.11-13.



『構想』第6巻,2007

 

構想力におけるビジョン特性 半田智久(早稲田大学 先端科学・健康医療融合研究機構) p.1-10. 


プロジェクトの価値的研究 ―プロジェクトと価値形成の関係分析― 長 香奈恵(日本構想学会) p.11-14.



『構想』第7巻,2008

 

地域公共政策におけるマイナス・マーケティング 海野 進 (中小企業診断士) p.1-8.


「開発」と「保護」を共存させる戦略的対処 ~順応的管理(adaptive management)の実践例~ 鳥羽瀬 孝臣(技術士) p.9-12.


戦略(strategy)の原義~その進化・多用に見られる脈絡(context)から 考察される示唆的方向性 加藤誠也(株式会社ダイナアーツ・インターディベロップメント) p.13-20.


現代戦略概念の一般化過程 : 主として経営・産業分野を対象に 半田智久(静岡大学) p.21-39. 


東寺講堂諸像と空海の戦略 松原智美 p.40-41.


標題と表象の戦略思考 – ドイツにおけるシュルレアリスム受容の一断面 宮下誠(國學院大学) p.42-46.


日本におけるプロジェクト概念受容の一考察 猪岡武蔵 p.47-50.


21世紀の環境変化に対応した新しい価値創造のための戦略策定アプローチ 河野龍太(インサイトリンク・アンド・アソシエーツ株式会社) p.51-53.



『構想』第8巻,2009

 

大衆メディアの未来と絵解き―人間的なるものの再考― 西岡亜紀(お茶の水女子大学) p.1-2.


リスク・コミュニケーション 鳥羽瀬 孝臣 (技術士) p.3-6.


2010知能環境論の再構築 半田智久(お茶の水女子大学) p.7-8. 



『構想』第9巻,2010

 

新材料開発における新規マネジメントモデル 林田英樹(大阪大学大学院基礎工学研究科未来物質領域新物質創成講座) p.1-6.


受け手の視点 ‒ プロジェクト研究への省察 長 香奈恵(日本構想学会) p.7-11.


ジョイント・プロジェクト開発の新モデル構築の現場から・・・中国映画産業における先進事例となる中・英共同プロジェクト構想具現化取り組みに参加して 加藤誠也(株式会社ダイナアーツ・インターディベロップメント) p.12-18.


[ 研究論文 ] 新材料開発における新規マネジメントモデル 林田英樹(大阪大学大学院基礎工学研究科未来物質領域新物質創成講座) p.19-31.



『構想』第10巻,2011

 

心理学概論書における「想像」と「構想」の扱われ方 半田智久(お茶の水女子大学) p.1-38. 


劇的な環境変化に適応した経営戦略の方向性および組織的条件について 河野龍太(インサイトリンク・アンド・アソシエーツ株式会社) p.39-43.




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